2011/09/19

ボランティアバスに乗って陸前高田に行ってきました

9月16日(金)ボランティアバスに乗って岩手、陸前高田に行ってきました。
ボラガール
ボランティアバスに乗ったきっかけは、夫の友人中野さんがボランティアバスの情報発信を続けていて、いつか力になりたいなと考えていたことと、震災以後、週末勉強していたことが一段落したので行くことにしました。

昨日帰ってきたところで、あまり考えがまとまってないのですが
大切な友人や家族にシェアしたく、取り急ぎ書いてみます。

ーー
9/16 東京日比谷 23:20、突然のゲリラ豪雨で友人のナホちゃんと私はバスを待ちながらズブ濡れ状態。これで清められたと大笑いしながら早くもサバイバル感丸出しで2台目のバスに乗車。そこから約9時間のバスの旅。
緊張か、不安かなぜかわからないけど、必死に寝ようとしても寝られず。もう起きていることに。朝焼けと共に、もうすぐ「リアス式海岸に入ります」とアナウンス。
「美しい…」悲しいかな、美しいんです。初めての岩手、太平洋側。
入り組んだ地形の裾野に漁村があり、まるでイタリア!(行ったことないけど 笑)
その時は、曇っていてボーッとしていて、朝靄の雰囲気にうっとりで、写真も撮れなかったけど、輝くような日差しの中、もっと際立ったコントラストを帯びて味を出すんだと思う風景。こんな美しいところに住んでいて、故郷が愛しくない訳はないな、、とふと思う。

そんなことを感じていたら、あっという間に9:00 a.m.陸前高田ボランティアセンター到着。ここはボランティア案件のマッチングを行う場所。ボランティアバスの大渋滞。センターの人曰く1000人ものボランティアが今日は来ているとのこと。外国人の集団もちらほら、気持ち熱くなる。

今回のレーベンボラバスメンバーの任務「側溝の泥だし作業」とリーダーから告げられる。けっこうキツい作業だから、、、と言われるがピンと来ない。。。(これが、けっこう体力仕事だってことが後でわかる)
ボランティアセンターのイケメン看護士の方がバスに乗り込んできて、注意事項を笑顔で話す。弟もこんなのやりたいのかなと、また感慨深くなる。
朝ご飯のおにぎりを食べて、任務の地まで、センターの人や地元の人のニコニコ顔に見送られて出発。


ここからもっと話が長くなりそうなので、感じたことを3つにまとめてみます。

泥だし作業
  1. ボランティアという集団の心地よさ
    ここに来るまでは、被災者や現地の状況を見て何か感じるんだろうな、とぼんやりと考えていたけれど、結局は事前情報が多すぎたことと地元の人と話すきっかけも短時間ではあるはずもなく、今回私に大きな学びを与えてくれたのは参加したボランティアの皆さん。災害ボランティア集団の70人の仲間に入ってみて無償の行動から、人の役に立ちたいと思いが溢れていて、それがまっすぐで、優しく心地がいい。とてつもなく癒された。











  2. レーベンのボランティアバス
    名前からして、何の集団?と思う人も多いと思う。
    側溝から出てきたやかん
    私も正直、最初は宗教?とか思ったけれど、そうじゃない。
    レーベンコーポレーションという茨城の中古車販売の社長さんが手弁当で始めたこと。自ら中古バスを購入し&運転手も兼ねて始めたボランティアなのだ。
    中野さん曰く、ほかのボランティアバスもあるけどレーベンの社長の心意気に惚れてしまって他のに乗れない、とのこと。
    昼休み、「すごい人数だな、、、」と約70人のボランティアスタッフを背景に陸前高田の町を見ながら目頭をぐっと指でつまむ社長さん。
    ちょっと照れながら、温泉から上がってきたスタッフにスイカを不器用に切り分け、差し出す社長さん。
    当初は、ほんとに素朴でバスはSA休憩や自己紹介タイムもなく、超特急で被災地に向かっていたらしい。それが今はバス2台で、伊東さん、中野さんというリーダーを得て、周りの意見を取り入れながら成長している。最初は1人から始めたことが、多くの人を動かすエネルギーになった、すごいね。







  3. 行けば、人の息遣いを感じる
    気仙沼の町
    津波によって壊滅的な被害を受けた陸前高田市。
    完全に埋まって機能を果たさなくなった側溝を掘り起こしてみると中から免許証や診察券、洋服、茶碗、やかん、屋根瓦といった瓦礫が出てくる。

    地盤沈下した港に土嚢を積んで、なんとか営業を再開しようと頑張っている気仙沼の市場。

    1階は悲惨な状態なのに夜になると2階がポッと明るい町。

    泥だしボランティア作業が終わってからバスに乗り込んだ私たちを見送る、いつまでも丁寧なお辞儀をして顔を上げないお爺さん。








正直、約5時間のボランティア作業、あまりにも被害の大きい陸前高田の町を目の前に
「こんな少しのこと何か役に立ってるのか?」不安を抱え、任されたこと、できることをやってみたわけです。
でもボラバスに参加してみて「被災地の人たちは忘れられることを不安に思っている」ということを聞き、このブログに見たもの、体験したことをまとめてみました。
拙い文章で申し訳ないですが、少しでも見てくれた人に何か伝えられたらなと思います。

<レーベンボランティアバスの手続き>
手続きは至って簡単、レーベンボランティアバスの申し込みサイトから
必要事項を入力の後、当日集合場所に集まると現地まで運んでいってくれ、
仕事を割り当ててくれます。(朝・昼ごはん 温泉付 4000円)

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